出産経験のない女性は、出産経験のある女性に比べて乳がんになるリスクが高いことがわかっています。
これは、出産や授乳によって女性ホルモンのエストロゲンの分泌量が減少するためと考えられています。
エストロゲンは乳がんの発生に促進的な働きを持つため、
エストロゲンの分泌量が少ないほど乳がんになるリスクが低くなると考えられます。
具体的には、出産経験のない女性の乳がん発症リスクは、出産経験のある女性の1.5~2.2倍とされています
また、初産年齢が遅くなるほど、乳がん発症リスクが高くなる傾向があります。
ただし、出産経験のない女性だから
必ず乳がんになるわけではありません。
乳がんのリスクを高める要因は他にもあり、遺伝的な要因や生活習慣
(肥満、喫煙、飲酒など)も影響します。
出産経験のない女性は、乳がんの早期発見のために、定期的な検診を受けることが大切です。
日本では、40歳以上の女性は2年に1回の乳がん検診が無料となっています。また、30歳以上で乳がんの家族歴がある女性は、20歳から検診を受けることが推奨されています。